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« Live 8 インターネット中継をみて | Main | JR西日本の脱線事故はこのまま風化してしまうのか »

July 09, 2005

争点隠しの都議選

1 都議選投票率43.99%

 7月3日、東京都議会議員選挙(定数127)が行われたが、過去2番目の低投票率だった。低投票率の原因として、特に争点がなかったことが挙げられる。しかし、正確にいえば争点はあったが、それがわかりにくくぼかされていたといえるのではないか。

 例えば、事実上更迭された浜渦副知事の問題である。浜渦副知事が民主党都議にヤラセ質問をさせたことがきっかけとなり、浜渦氏が更迭に追い込まれた事件である。この事件で、石原知事が週に二、三回しか登庁しないことや、石原知事にかわり政策や人事を統括していた浜渦副知事の「恐怖独裁政治」(都議会自民党等)が発覚した。
 この問題を争点とすると、石原知事の責任問題だと考えた場合、都議会での実質的な野党(注)は共産党しかない。自民党は浜渦問題を追及していても石原知事を支える立場であるし、民主党もどちらかというと石原知事を支える立場で、今回の事件ではヤラセ質問の当事者になってしまっている。
 とすると、この問題を争点にしたいのは共産党だけで、自民党や民主党はこの問題をあまり争点にしたくないだろう。

 この問題以外でも、都議会では共産党以外がオール与党であるため、共産党以外の政党が争点をつくりにくい、あるいはつくりたくない状態にあったといえる。

 東京新聞の世論調査によると、石原知事の支持率は「支持する」が49.4%、「支持しない」が18.5%、「どちらとも言えない」が31.2%で、依然として支持率が高いので、浜渦問題で石原知事や知事を支える実質的な与党に与えたダメージは小さかったようだ。都議会で野党が共産党だけという状態が影響したのかもしれない。


2 民主党伸び悩み

 投票率が低かったので、民主党が伸び悩み、自民党・公明党が比較的堅調だった。民主党の議席増は、直近の総選挙と参院選とも、都内で民主党が自民党を得票率で上回っていることを考えると、想定の範囲を下回るので、勝利というのは言い過ぎだと思う。

 共産党は議席を減らしたが健闘した。ネットウヨクが流行し、ナショナリズムがもてはやされる風潮の中で、微減にとどまったのは、都議会で唯一の野党ということで投票した人が多かったのかもしれない。低投票率なので組織票に勝る共産党が健闘したというのは正しくない。東京新聞の出口調査によると、無党派層で共産党に投票した人は21.4%で、民主党についで2位になっている。

 地域政党である東京生活者ネットワークは大量擁立作戦が失敗したといえる。朝日新聞の得票率調査によると、前回に比べて得票率を増やしているので、単に支持が減ったというわけでもない。二大政党志向で民主党に票が流れたといわれるが、民主党と選挙協力をしていたので、単純に流れたというのも違うと思う。


3 国政でも、投票率上がれば民主党有利、下がれば自民党有利?

 今回の都議選の結果を受けて、国政選挙を予想すると、都市部で無党派層の民主支持が多いことから、投票率が上がれば民主党有利、下がれば自民党有利といえる。
 投票率が今回の都議選のように低ければ、地方では自民党の支持が高いので、国政選挙で自民党が勝利することはまず間違いないと思う。


4 民主党は都議会で野党になれるか?

 次に、今回の都議選の結果を受けて、今後の都議会を考えると、都議会では、民主党が石原知事に反対の立場をとれるかが今後のポイントだと思う。野党にまわることは、石原知事が都民から高い支持を受けているので、都民の多くを敵に回すことになるが、今回の都議選で民主党が石原知事に批判的な立場で選挙戦を戦ったことから、野党にまわることが公約の実現といえるのではないか。与党的立場をとるなら自民党との違いがわかりにくく、民主党が都議会にいる存在意義に疑問符がつくし、次の選挙でもかえって不利に働くのではないか。


(注)
 地方自治は、首長と議員はともに選挙で選ばれ、執行部と議会が対等な「二元代表制」であるため、地方議会には国政と違って与野党は本来ない。よって、筋論としては、自民党を含めた全政党が野党的立場にたつべきである。

<1>チェック機能 『隷属』脱し『対等』へ(東京新聞)

 都議選まで二カ月を切り、都内の街角には知事と自民党都議の握手する“ツーショットポスター”が目立ち始めた。百条委では知事側近と対立するが、「知事は守る」として「石原与党」を選挙向けの看板にうたう。

 これに対し、佐々木信夫中央大教授(行政学)は「議会が対等・緊張関係にあるべき知事をポスターに使うのは古い時代の名残だ」と疑問を投げ掛ける。

 東京都は巨大組織の執行機関、カナダ一国に匹敵する経済規模を持つ。「共産党を除くオール与党」といわれる都議会が、石原都政にチェック機能を発揮する対等な関係に“脱皮”できるのか。百条委は、もうひとつの側面も持っている。

参考WEB
都議選投票率は43.99% 過去2番目の低さ(朝日新聞)
浜渦副知事辞任へ 特別職刷新 都政の混乱収拾(産経新聞・ヤフー)
無党派 民主押し上げ(東京新聞)
小泉政権の4年間(03~05年)(朝日新聞)
主要政党の得票率推移(朝日新聞)
「分裂」民主、議席伸びて修復? カギ握る新顔20人(朝日新聞).
棄権することの意味(★J憲法&少年A★)

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Comments

トラバありがとうございました。
真剣に政治を考えている人が都民の中でも減っているんだな、ということを実感しました。

共産党は、一桁台くらいには議席を減らすかと予想していました。
世田谷区のたぞえさんは、「下水の逆流を防止するための対策をとることを約束させました」と実績捏造(東京都下水道局が、「そんな事実はない」と完全否定。ハイエナを超えましたね)にも拘らず、見事当選。唖然としました。私の住む選挙区でも元職の共産党候補が当選。
民主党は、浜渦問題で分裂状態。それでも、バンバン当選してましたからね。

選挙で当選すれば、その後は、法に触れない限り安泰の議員さん。議員の行動や実績を公正に評価するようなしくみが必要かと思われます。
忘れやすい人が多いですし、同じ地域に長いこと住んでいる人も比較的少ないのが都市部ですしね。

 しんちゃんさん、こんばんは。
 都議会のことは国政と違ってマスコミがあまり報じないので、どうしても情報不足になりますね。そうなると、候補者がビラを配ったり、ホームページに情報を載せたりして、有権者に情報を伝える努力が、国政の候補者以上に必要になってくると思います。その点、共産党はわかりやすい主張のビラを配ったりして、うまいやり方でした。対照的に、今回議席を減らしたネットは、ビラを配っていないようでしたし、主張もわかりにくかったのが敗因のような気がします。

 早く、インターネット選挙を解禁してほしいものです。与党が投票率を上げさせないようにしているのがみえみえです。投票に行っても意味がないと言う有権者が増えているのは嘆かわしい限りで、自民・公明の思うままになっているのをわかっているんでしょうか。

 都議会のことがわからない人は、国政のことを考えて投票すればいいんですよ。都議会と国政の構成は似ていますし、棄権するよりよっぽどましです。

こんばんは。TBありがとうございました。
確かに,争点がない(というか都政に対する公約がない)選挙でしたね。
投票率が低い原因は実は政権与党ではなくて野党にある,というのが改めに浮き彫りになったと思います。

 おかにゃんさん、こんばんは。
 投票率が低い原因は政権与党ではなくて野党にあるというのは、私もその通りだと思います。さらに付け加えるとすれば、都議会はオール与党化していますので、野党になりきれずに争点をつくれなかった民主党に一番大きな責任があると思います。私は今後、民主党が野党として頑張ることに期待しています。

 おかにゃんさんの各党に対するコメントは鋭いと思いました。私も、今総選挙になれば、自民党が勝つと思います。民主党は小さな勝利とか言って喜んでいる場合ではないでしょう。

TBありがとうございました。
お返しをしたかったのですが、失敗してしまったのでコメントで失礼いたします。

やはり「選挙に行こう」だけではだめですよね。今の公選法と選管やマスコミの情報の流し方を代えていく必要があると思います。

また、所詮東京といっても一地方選挙。
今後、少し大きな地方選挙では、民主党候補が「政権交代!」と言って戦うはずですが、いい加減にして欲しいと思います。
たしかに、政権交代は望むところですが、何でもかんでも国政に結びつける民主党のやり方は、地方政治の衰退に繋がります。

 安曇さん、こんばんは。
 民主党が都議選を国政に結びつけたということはありますが、それよりも、私は今回民主党がネット候補を推薦したことを高く評価しています。結果的に、選挙協力は失敗に終わってしまいましたが、失敗したからもう協力しないといわずに、ぜひ続けてほしいものです。

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